映画『SPY/スパイ』ストーリー解説＆感想・考察

作品情報

2015年公開、アメリカのアクションコメディ映画。上映時間2時間1分。
CIAの内勤（サポート役）の主人公が現場へ出るエージェントとなり、核爆弾の闇取引を阻止する！

スパイ映画だけど、コメディだから全体的に軽く、笑って楽しめます。でもアクションもしっかりしていて満足度の高い映画だと思います。日本では劇場公開はされませんでしたが、全世界の興行収入的には成功を収めており、作品と主演のメリッサ・マッカーシーがゴールデングローブ賞にノミネートされました。

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※※　以下、ネタバレを含みます　※※
先に作品の視聴をお願いします。

『SPY/スパイ』ストーリー

現場エージェントのサポート役として勤務している主人公のスーザン・クーパー。
闇取引が噂される核爆弾のありかを捜索中、相棒の現場エージェントであるブラッドリー・ファインが敵に殺されてしまいます。ファインに淡い恋心を抱いていたスーザンは、ファインに代わり敵の悪事を止めるため現場エージェントになることを決意します。任された任務は核爆弾の持ち主であり、ファインを殺した犯人であるレイナ・ボヤノフの尾行と報告だけでしたが、ぽっちゃり体系からは想像もつかない戦闘スキルと頭の回転の速さでレイナに接触することに成功します。最終的にレイナが買い手に裏切られ爆弾を奪われてしまいますが、スーザンはじめCIAの仲間たちと協力し爆弾は無事回収、スーザンの初めての現場任務は成功に終わるのでした。

『SPY/スパイ』感想・考察

主人公スーザンの成長

ぽっちゃり体系のスーザンですが、戦闘も射撃も出来ちゃいます。なんなら、ジェイソン・ステイサム演じるリック・フォードよりはるかに頼りになるし、潜入のためドレスアップした姿は美しい。

CIAの訓練では現場エージェントとしても活躍できるくらいの成績でしたが、当時指導役だったファインに内勤の方が向いていると言われサポート勤務をしてきました。実際サポート業務も完璧だったのでどっちの方がいいとかはない気もしますが、内勤に決めた一番の理由はファインが好きだったからでしょう。食事の誘いも、自分でやればいいのにと思うような雑用もファインに言われれば断ってませんでした。好きな男性の言う通りにした。それが物語序盤の『自分に自信のなかったスーザン』です。しかし、物語の最後では、ファインの誘いを断り、もう一人の相棒であり、任務遂行のため共に行動した同僚のナンシーとの女子会を選びました。この時のスーザンを見てるとやはり現場エージェントの方が自分らしく輝けるのかもしれません。スパイとしても一人の女性としても成長できてよかったですね。

クセが強い登場人物

コメディということもあり、登場人物が全員中々魅力的です。結構乱暴ですが、スーザンが一番常識人っぽい。現場エージェントの一人にジェイソン・ステイサム演じるリック・フォードという人物がいます。始めは優秀で気の強い人なのかと思いましたが、全然違ってめちゃくちゃポンコツです。それ絶対死んでるだろ。と思うような訳のわからない武勇伝を語り、尾行が下手すぎて敵に逃げられ、カバンを爆弾入りのものにすり替えられても気が付かない。ぶっちゃけ何しに来たんだお前は。となるキャラですが、いつも強くてかっこいい役を演じているジェイソン・ステイサムということもあり、嫌いになれない人物です。また、敵であるレイナもお父さんから爆弾の取引を引き継いだだけで本人は強くも、そこまで賢いわけでもなく、わがままに育った非力で冷徹なお嬢様って感じでしたね。ことあるごとにつっかかってくるスーザンと地味にいいコンビでした。最後の、お互いにちょっと面白い奴だったかも。みたいなシーンはよかったです。パトカーに乗せられるとき、警察に頭に触らないで！と怒ったシーンは『ホーム・アローン』のハリーみたいでした。

エージェント　スーザン・クーパーのこれから

物語最後に、上司から次の仕事としてプラハでの麻薬密輸組織の潜入を任されたスーザンですが、エンドクレジットではたくさんの活躍を見る事が出来ます。『ロシアの原子力潜水艦の盗聴』・『カナダ首相の暗殺阻止』など、大きな仕事を任されているのがわかります。その一つに『囚われたエージェント　リック・フォードの救出』がありました。なんでこの人エージェントやれてるんですかね。その他、任務地やスーザンの新たなID・スパイ道具なんてのも書かれてますよ。ちなみに麻薬密輸組織の潜入の際に支給されたスパイ道具は『口紅型火炎放射器』でした。かっこいいですね。ぜひエンドクレジットまで楽しんでみてください。

最後まで見て頂き、ありがとうございました。